障がいのありなしは関係ない。 仕事ぶりで評価するトヨタなら チームリーダーも、その先も目指せる。
H.S 聴覚障がい
田原工場 組立部 物流課
職場上司との座談会


期待に応えるチームリーダーになりたい。
人一倍の努力を重ね、一歩ずつ前へ進む。
- M.N組長
- H.Sは組立ラインに必要な部品を、必要な量・時間・場所に応じて届けるチームのリーダーを務めてもらっているけど、リーダー職ということで最初は心配もあったよ。ただH.Sの仕事ぶりを見た今では安心して任せられている。H.Sは努力家である上に、人と協力して仕事を進められる。仲間と信頼関係をうまく築いて仕事を進めてくれているので、上司としては安心して見ているよ。
- H.H組長
- 私も同感です。私は彼が新入社員の頃から見ていますが、非常に負けず嫌いで努力家。周りに負けずいろんなことを覚えていこうという気持ちで、仕事に取り組む姿を見てきました。
- H.S
- そう言ってくださって、ありがとうございます。私はチームリーダーを任せてもらって初めて、同じ障がいのある後輩に自分の経験を伝えたいという気持ちが芽生えました。チームリーダーになったからには、選んでくださった皆さんの期待を裏切らないように、人一倍頑張っていきたいと思っています。

障がいのありなしは関係ない。
お互いの心を通わせるには、まず対話が重要。
- M.N組長
- H.S自身は周りからどのように接して欲しいと思ってる?
- H.S
- ケアやフォローのやり方に、答えはないと思います。それよりもお互いに心を通わせることが大切です。どちらも日本語を話せるのですから、筆談・口話・身振り、なんでもいいから積極的に声をかけ合うことが重要だと感じますね。
- H.H組長
- 私も積極的なコミュニケーションが重要だと思います。上司は、メンバーに障がいがあってもなくても、頑張りに応じた評価をすることが大切です。接し方を正しくすれば、今まではやる気がないと言われてきた人も徐々に成長を見せてくれます。公正な目で見ることが大切ですね。
- M.N組長
- 私もH.H組長と同じく公正に評価をすること、そして人対人で向き合う姿勢を大切にしてる。指導やフォローのときだけでなく、たとえ冗談を言うときでも本気で接する。これが一番理解しあえる秘訣ではないかな。

障がいへの理解を浸透させつつ
会社の中でトップレベルの活躍を目指したい。
- H.S
- 現状、聴覚障がいに対する理解は完璧ではありません。理解を深めるには、皆が協力しあって働きやすい環境づくりを進めることが重要だと思いますし、それが僕の夢でもあります。また、個人としては努力を重ねてスキルアップすることはもちろん、不足する部分は周りの力を借りて社内でもトップレベルの活躍ができるよう、努力し続けたいです。
- M.N組長
- H.Sにはもっと貪欲にいろんなことを覚え、苦労や喜びを含むさまざまな経験をしてほしいと思ってる。こっちがしっかり面倒見るからしっかり失敗していいぞ、とこれからも背中を押していくよ。
- H.H組長
- 私も、H.Sの思った道にまっすぐ進んでほしいと思っています。チャレンジして失敗するからこそ糧になると思っているので、失敗を恐れず自分の目標に向かって突き進んでいってほしいですね。私たち上司にとっては、メンバーが生き生き活躍している姿を見るのが何よりも嬉しいんですから。
- M.N組長
- そうだね、私たちが愛情を持って育成すればそのメンバーは成長し、また次の世代に愛ある育成をしてくれる。そういうサイクルができれば、メンバー・次世代・私たち上司・会社というすべての関係者が良いサイクルで回っていくようになると実感しているよ。
部署名、役職、業務内容等は、
インタビュー当時のものです